宝塚に恋をして

私が恋した宝塚について徒然に。。

贔屓と出会ったその後のはなし

こちら↓の続きのお話です。。

zukakoi.hatenablog.com

 

彼女と出会ったのは、本科生のときのすみれ募金。
つまり音楽学校生で本名の時代なので名前を知る術はなく、入団して芸名発表となるまで約1年待つことにした。

今振り返ると彼女との出会いは「一目惚れ」だったのかななんて思うけれど、すぐにそう思えたわけではないので当時は可能な範囲でそっと見守っていこうかなと考えていた。
当時の私には宝塚まで行くのはとんでもなく高いハードルだったので、文化祭も初舞台公演も早々に観に行くことは諦めて(映像では後日見られるし)、組配属後の大劇場公演(東京公演ね)は絶対に観に行こうと早々に決めた。
そんなわけで、文化祭の情報はリアルタイムでは殆どスルーしていた。今考えるとちゃんとチェックしておきなよ・・と思うけれど、まあ良い意味で何の期待もしていなかったんだな。

文化祭が終わると間もなく音楽学校を卒業して、歌劇団への入団となる。つまり芸名が発表される。
初舞台生の芸名発表って毎年ワクワクするんだけれど、この年は特にドキドキわくわくした。
芸名ってタカラジェンヌとしての方向性や心持ちやセンス‥そういったたくさんのものが詰め込まれているから芸名と成績がわかるとその人を描く輪郭がすこーし濃くなる。
(成績に関してはそれが全てではないし、個人的には大して気にしていなかったけれど、そこから見えてくるものはあると思うので‥)

彼女の芸名は目にした瞬間から好きだった。
私の好きな漢字に好きなタイプの名字と名前の組合せ。繊細だけれど力強さもあって、更に音も上品で美しくて本当に素敵だなと思ったし今でも思っている。
彼女の芸名、すごく好きなんです。
万が一好みじゃない芸名だったらどうしよう‥なんていう片隅にあった心配は一瞬で吹き飛んだ。

初舞台公演中に発表になった配属先の組は、私がすみれ帰りをするきっかけとなった方のいる組だった。何かと縁の深いその組の組担を近年は自認していたので、心の中で大きくガッツポーズをしたし何なら運命じゃん?くらいに思った。(オタク軽率に運命とか言いがち)

めちゃくちゃウキウキしながら配属後最初の大劇場公演を確認したら‥まさかの5組中一番最後!翌年のお正月公演だった。。なんてこと。
そして、組配属後最初の出演は予想の斜め上をいくまさかの「巴里祭」でちょっと意味がわからなかった。文化祭と初舞台公演は行けなかったので、大劇場公演は!と意気込んでいただけに予想外すぎて。
その後、小劇場公演への出演も発表されたので、結局初めて劇場で観た彼女の舞台姿はその公演となった。

そして、待ちに待った大劇場公演はというと…結論から言うと観られなかったです。
宝塚大劇場まで観に行くのはなかなか難しかったので、東京公演を観に行くつもりで。なんとかチケットを探してようやくというタイミングで休演が決まってしまって。。
結局、東京での新人公演も中止となってしまい、初めての新人公演を映像ですら目にすることができないという状況に。

当時はしんどいという感情すら自覚できないような混乱した状況で、ツライとかの感情の記憶が一切なくて。でも多分しんどかったと思うし思い返しても辛いしそこから2年以上経ったのに大して進捗のない現状も辛い。
この時のことは全く消化できていないけれど、予想もしなかったこの出来事は今後後悔のないようにしようということをあらためて意識するきっかけになった。
明らかにひとつの転換点だったなと振り返ってみて思う。

贔屓と出会った話

すみれ帰りをして早数年。今、思いがけず贔屓のいるタカラヅカ生活を満喫しているので、出会いから沼落ちまでを備忘録がてら書いてみます。今と未来の自分のためにも。  因みに、私にとって「贔屓」は1人です。    
最近は色んな解釈があるようで、贔屓が複数人いるという方も見かけられるけれど‥。 

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探し人がいて、音楽学校生顔見世の機会となるすみれ募金の写真をみてまわった年があった。    
ただひたすら音校生の顔を見て該当者を探すという単調な作業をしている中でふと、    
    
顔だけで「この人」という人を選ぶとしたら、私はどんな顔を選ぶんだろう…    
    
という疑問がわきあがった。単調な作業に飽きてきたというのもあったと思う。    
あとは、純粋に顔で選ぶとしたら(舞台上のパフォーマンスではなくて)、私はどんな顔を選ぶんだろうという自分の好みを再確認したくなったのと。    
    
すみれ帰りしてから数年、ライトファンのスタンスで宝塚を楽しんでいて「この人」という存在はいなかった。そういう存在がいると楽しいのは知っているけれど、この頃は特に求めてはいなかった。いつか出会えたらいいな~くらい。    
この時も出会いを期待していたわけではなく、単純に顔で選ぶとしたら…という自分への興味がトリガーだった。    
だから、目に留まって‥目が離せなくなった子がいた時は自分でも驚いた。「まさか私が」じゃないけど(笑)    
    
屈託のない笑顔がとてもまぶしくて、その輝く笑顔に一瞬で魅了された。    
男役では少し珍しい色と柄のお着物がとてもよく似合っていて、そんなところにも心惹かれた。私には彼女が誰よりも輝いているように見えたし、1人だけ発光していたんだよね。    
(当時、彼女のことは全く話題にのぼっていなくて。誰もが好きになっちゃうくらい素敵なのに何で話題にならないんだろうって本気で疑問に思っていたんだよね。。実は)    
気になる方が現れると、本当にそうなのかな?と自問自答するのは私だけじゃないと思うけれど‥かなり自問自答しながら画像を探していた(笑)
    
宝塚や贔屓に求めるものは人それぞれなので、10人いたら10の答えがある。    
私は、宝塚は趣味だから楽しんで幸せになれるツールとして自分の中に存在させたい。なのでどなたか特定の方のファンになるとき、心に留めている指針に「応援していて幸せになれそうな人」というのがある。    
このときも、その指針に合っているのかということも合わせて自問自答していた。    
(これ書きながら気付いたんだけど、本当に気になるのかなって自問自答し始めているのにいつの間にかこの子を応援できるのかなっていう自問自答に移行していてウケる。自分で思っている以上に速く落ちているというか‥)    
    
彼女は私が今まで自覚してきた好みの顔の系統とは少し違くて、当時から今まで割としょっちゅう戸惑っている。顔で選んでおきながら好みど真ん中ではなかったのは、好みの認識と実際に差異があったのか、それとも、顔で選ぶといいつつ顔以外の何らかの要素も含めて惹かれたのか。。。    
明確な答えが出る日は来ない気がするけれど、誰かや何かに惹かれるって理性を超えた次元で起こることなので不思議で面白い。    
私にとってこの出会いは予想外のタイミングで、そして予想外の期だったけれど、    
また何年か経って振り返ってみたときに「ああ…」って腑に落ちることがあるのかもしれないな。    

 

オリジナルレターセットを作った話

いつだったかもう覚えていないんだけど、TwitterのTLにオリジナルレターセットを作成した方のブログが流れてきたことがあって。
その時に初めてそんなことができるのか!ということを知った。

それがこのブログ
https://torata-nu.hatenablog.com/entry/2017/05/13/230045

読んでいるとワクワクしてきて私もやってみたい!と即座に思ったので、やはり口コミは最大の販促☆
基本的にはミーハーなので、オリジナルってカッコイイしその唯一無二の感じが最高☆と思いいずれ作りたいな~と心に書き留めておいた。

下記ブログでもオリジナルレターセット作成について書かれていて。(知人にレターセット作成を勧める時に見つけた)
便箋の罫線もオリジナルだったり、箔を2色使いしていたり‥私もいずれやってみたい要素が詰め込まれている!ので、自分の備忘録として。
https://my-letter.hatenablog.com/entry/2020/04/19/164611

それまで公演中に書く手紙の便箋やポストカードは、公演に因んだものや季節のものを探したり作ったりしていたんだけど
田舎住み故に、思ったものが思ったように手に入らないというストレスがあるとき沸点を超えて。。(お手紙を!書きたいのに!便箋が足りない!!!)
それならば、多少高くついても公演ごとにレターセットを探す手間が省け、更にそれなりに大量に注文するので、便箋が足りないという事態にもそう陥らないだろうという2点が着火点になって、オリジナルのレターセット作成に動き出した。

利用したのは、ブログの方も利用されていた『箔押し印刷専門店あさだ屋』さん。
https://haku-asadaya.com/
「箔押し印刷」をこのお店で初めて知ったくらいなので、紹介する方がいなかったら自力ではまずここへ辿りつけなったよ。有難い。
この「箔押し印刷」は高級感があってすごく良かった。

初めて作ったのは2021年の5月頃。(※最小ロット数等、現在とは変わっている点があると思います。)
決めなければならないのは、デザイン、封筒の色、箔の色、封筒と便箋それぞれの部数の4点。それぞれについてざっくりと‥(私の場合、多分肝心なところが参考にならないです。すみません。)

<デザインについて>
初めて作るし、贔屓は下級生だし、ということで初心者らしく(?)組モチーフ、芸名から想起するモチーフ、アルファベット表記の芸名、ちょっといいなと思った名言を組み合わせることにした。
名言は英文で。ひたすら検索してピンとくるものを探した。結構有名な名言だけど、使ったモチーフにも少し関連があってこれはかなり自画自賛なチョイス!
宝塚という世界に生きる彼女の背中を僅かでも押せると良いなという願いも込めて。

これは言葉の贈り物みたいで結構気に入っている。
名言を入れるアイディアは最初のブログからいただいたもの。本当に重ね重ねありがとうございます。

紙にデザインのイメージを書きつつ、モチーフのイラストを検索してイメージにあったものを探し‥(先方に提出するデータはillustratorの規格なので、そのへんをどう対応したのかが検討している人は知りたいところだと思いますが、そこはかなりなチートで参考になりません。すみません。)
友人にデザイン業務が本業の人がいるので、各モチーフのイメージ画像と全体のラフ画(?‥ほぼ落書き)を写メったものを送り画像を作って貰いました。(あ、もちろんお礼はしています。)
(※提出データはですが、illustratorのものでなくても大丈夫かもしれないので気になった方はまずあさだ屋さんのサイトをご確認ください。)

<封筒の色について>
封筒の色は組カラー。これは一択。

<箔について>
一番苦労したところ。何しろ想像以上に箔の種類が多かったのと、それが実際に印刷されるとどうなるのかが全然イメージできなかったから。
勿論サイトに箔の色と種類の一覧(https://haku-asadaya.com/contents/hakuoshitoha/haku-type/)はあるので、
それと制作事例(https://haku-asadaya.com/contents/example/type/letter/)をひたすら見比べて最終的にお店の方に相談して決めた。ぜーはー。。
決めたのは、シルキーシャンパン箔。
オフホワイトの便箋だと目立たないんじゃないかと心配していたけれど、全く埋もれることはなかったし輝きがやわらかで美しくて大満足。

<部数について>
当時の最小ロットは50部だったので、封筒50
その同数の便箋では明らかに足りないので、便箋100にしてみた。

データを送った後、およそ10日ほどで商品が発送される。思ったより速くて驚いた。
実際に出来上がりを見て、便箋が厚めで驚いたという以外に不満は全くなくて頼んで良かったな~と大満足だった。(厚いのは高級感もあるし不満てほどではないけど、私の送る枚数の多さからこれじゃ厚くなり過ぎるという焦りというか💦)

ファン活動って自己満足の積み重ねみたいなところがあるけれど、これは本当にその最たるお楽しみ感があって。
デザインを考えるのも、こんなのが良いかなどうかな?と本人を思い浮かべながら考えるのは楽しい以外なかったし
出来上がったレターセットでお手紙を書くのも毎回本当に楽しい。
封筒の色に合わせて切手を選んだり‥と最初に思っていた以上に「楽しい」が待っていた。

ので、ちょっとでも興味があったらめちゃくちゃお勧めします。

トップスターと巡る輪と

ちえ(柚希礼音)がトップになった時に新しい時代が来たなと思った。
今までの「トップ=孤高の存在=孤独感」といった感じがなく、仲間に囲まれたままトップになったという印象をうけたからだ。勿論、トップとしての重責やトップにしかわからない人と分かち合えない悩みも今までのトップさんと変わりなくあっただろうけれど、トップ就任時にものすごく新しいトップ像を感じたことを覚えている。そして、その後に続いたトップさんは皆その流れに乗っていったように思う。それは良い悪いではなく恐らく時代の流れなのだろう。

下級生から見たらトップさんが雲の上の存在というのは今も昔も変わりないだろうし、同時代の現象ではなく経年による変化として感じていることなので比較がしにくいことだけれど。トップさんという存在への組内外からのリスペクトは今も昔も変わっていないのだと思うけれど、もしかしたら、意図の有無はわからないけれどトップになったジェンヌさんがあまりトップ然としなくなったのかもしれない。
「トップたるものこうあらねば」というものが時代の流れとともに薄れてきたのかもしれない。世の中がそうであるように。
彼女達もまた今を生きる人だから。

そんな中、先日星組から新しいトップスターが誕生しプレお披露目公演が行われた。
観劇した方達が口々に「新しい時代」ということを言っていた。私はまだ観劇はできていないし映像も見られていないので何とも言えないけれど、ちえが85期、ことちゃんが95期でちょうど10期違い。ちえの退団からことちゃんの就任までは10年は空いていないけど、10期違いという点から考えるとやっぱり10年ひと時代なんだろうななどと。
「新しい時代」と色んな方に評されるトップさんがどんな舞台を観せてくれ、これからどんな時代を作っていくのか…考え出すとワクワクが止まらない。


そして、さらにその10期下になる105期からトップが生まれる頃には。。。

こうして結局、私は宝塚の輪廻からは抜けられないのだろうな笑

デュエットダンスと相性と

私が宝塚を観始めた頃はデュエットダンスが一番嫌いだった。

嫌いというのは少し語弊があるかもしれないが、とにかく意味が分からなかったし(情緒が理解できなかったのですね、残念ながら)興味が湧かなかった。エネルギーを爆発させるようなショーが好きという元々の嗜好と当時の年齢的なものも相まってのことだとも思うけれど、ショーの中で一番退屈で煩わしいとさえ思う時間がショーのハイライトとも言えるデュエットダンスだったのだ。

そんな私にデュエットダンスって素敵♡

 なんて思わせてくれたのは、まゆさん(蘭寿とむ)とまちゃみ(美羽あさひ)のデュエダンだった。「逆転裁判」を観劇した際にこれは・・!と魅かれ、「Amour それは・・・」のトリプルデュエダンでは、もう毎回釘づけだった。

色濃く情熱の塊のようなまゆさんに、ふわっと包み込むようなあたたかな空気をまとったまちゃみがスッと寄り添う姿がまるで磁石のS極とN極が引き合うような自然さがあり、更に運命のようなものまで感じさせるほどだった。二人が踊っているところを観るととても幸せなほっこりした気持ちになったし二人が並んだときの空気の調和がとても合っていたように思う。まちゃみは「Amour それは・・・」で退団されたので、二人のデュエダンはこの作品が見納めになってしまったけれど、まだこの二人以上のデュエダンには出合えていない(全くもって個人の見解です。悪しからず)。

トップとしてコンビを組むのはタイミングもあるので、案外選択肢は限られていて必ずしも相性がベストの相手ととはいかなくて。でもそれも含めてのご縁かなとも思ったり。。。

 

トップとして組むことはなかったけれど、いつぞやのタカスペで組んで踊っているところを観たときに合うなあって思ったのはえりたん(壮一帆)とみみちゃん(舞羽美海)だったな。

そして、生の舞台は観れていないけれど映像で観ても琴ちゃん(礼真琴)ときいちゃん(真彩希帆)のデュエットは声質の相性が抜群なんだろうな~聞きほれてしまった。

 

何となく着地点を見失ってしまったが、そんな一期一会の奇跡のような組み合わせを楽しめるのも宝塚の楽しさなのかな~。